月の欠け方

カテゴリー: 雑感いろいろ | 投稿日: 2007.9.5

皆さん、またまたご無沙汰しております。
宮ちゃんの皆既月食の写真お楽しみいただきましたでしょうか。
日本ではお天気があまり良くなかっスようで、NHKのニュースでは北海道で何とか見えていたようですが、皆さんは観られましたか?
日本では日没後まもなくだった為に、月が東の空に低く出ていたので大気の影響も大きかったのではないでしょうか。
ハワイ島は深夜でしたので、天高く見上げるような感じでしたので見やすかったですよ。
月食も月が欠けて行きますが、通常の満ち欠けの場合と欠け方が違うのに気付いていましたか?
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(写真をクリックすると少しだけ大きくなります)    
左が通常の月の欠け方です。太陽の光が向かって右斜め下から当たっているので、左側に飛び出すように緩やかなケーブを描いて光っています。
半月より欠けるといわゆる三日月形みたいに食い込むように欠けていきます。
右の写真が月食の時の月ですが、満月なのに地球の影が月に落ちているので地球の影の形に欠けています。
月食は太陽の光が正面から当たっているので、影がほとんど出ませんので、クレーターも目立たずにのっぺりとした感じです。
月食は女優ライトが当たっている年配女優さんに、誰かの影がかぶったような状態ですね。
シワは目立ちません。
でも、通常の月の満ち欠けの場合、満月以外は多少光が斜めから当たる為、クレーターや崖の影が出て、凹凸が際立ちます。
年配女優さんだったら、「ちょっと斜めじゃシワが目立つでしょ!正面から当ててちょうだい!」と照明さん叱られちゃいますね。
だんだん月食が進み、ほぼ地球の影にすっぽり入る頃には、見えにくかった月が赤く見えるようになってきます。
この赤い月がきれいなのですが、昔の人はさぞかし不思議に思ったことでしょう。
太陽-地球-月が一直線に並び、地球の影が円錐型に宇宙空間に140万キロほど伸びていきます。
その影は月の直径よりも大きいので、その影に月が入っている間が皆既月食になります。
地球には大気の層があるために、太陽の光の一部は地球の大気の中を通過します。
青や紫などの光は屈折が強く、拡散して消えてしまいますが、赤い波長の光は曲がって月まで届きます。
影の中に月がいても、わずかに届く赤い光が月を照らし、神秘的に赤く光ります。
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本当に自然の色や光って、押し付けがましくなく、観ていて安らぎます。
満天の星の輝きもそうですが、本当に淡くさりげなく、でも本当に美しい。
優れた芸術家に、光でアートを作らせても、あの星空を思いつく人はいないでしょう。
ギラギラ派手に輝く電飾できらびやかに飾ることでしょう。
宇宙ってすごい!地球に生まれてよかった!
子供や孫も、地球に生まれてよかったって思ってくれるのだろうか?
こんな汚い地球に生まれたくなかったなんて言われたらどうしよう。
きれいな星空、きれいな空、きれいな海、残さないと。