種の戦略(飛ばす)Part2

カテゴリー: 雑感いろいろ | 投稿日: 2007.6.15

今日は、前回の続きで飛んで繁殖地を拡大していく種の続きです。
前回はタンポポとジャカランダでしたが、いずれもフワフワやひらひらという感じの飛び方ですが、今回はちょっと変わった飛び方の種です。
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(写真をクリックすると少し大きくなります)

はじめは、鮮やかなイエローが青空に映えるゴールドツリーです。
これもジャカランダ同様、葉を落として花が咲くので、木全体がまさに黄金のようです。
ジャカランダの色違いのようなトランペット型の花びらで、クルクル回転しながら羽子板の羽のように落ちてきます。
中央が種ですが、種までもが回転します。よっぽど回転が好きなんですね。
種はジャカランダ同様さやの中にびっしりと納まっています。さやが割れ、一枚、また一枚というように落下を始めます。

右が種を近くで見た写真ですが、竹とんぼのように回転翼になっていて、重力で落下しますがバランスがよく、どんな角度で落下してもおおむね写真のような向きに落ち着きます。
種は地面に対して垂直方向に落下しようとしますが、羽が空気を押しながら落ちていきます。
羽は斜めに角度がついているので、実際には空気を斜め下に押します。すると反対方向に羽を押し返す力(反作用)が羽を押し、回転します。これが抵抗になって種の落ちる速度は低くなり、風に乗りながら遠くに飛んでいきます。
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左の写真のように投げたり、高い場所から落とすと、見事に回転しながら落ちて行きます。
中央と右の写真はマホガニーの種です。こちらは羽は一枚で、螺旋を描きながら落下します。
自然の中には楽しいおもちゃがいっぱい落ちてますよ。
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こちらはトウゴマです。風で飛ばすのではなく、自力で飛ばします。
原理は今調べていますが、いまだに正確な答えは見つかっていませんので、詳しくは
お話できませんが、かなりの勢いでパチンと弾け、種が飛び散ります。
この種は猛毒で、誤飲事故も時々あるようです。日本ではこの種から採れるひまし油が有名ですね。
下剤として使われてきましたが、体に塗ると部分痩せするとテレビで見たことがあります。
ただし、あ○あ○大○典だったと思うので、もしかして効果が無いかも(あの番組好きだったのに)
いずれにしても、使用法を間違えると大変そうなので気をつけましょう。
何度もこいつがいい音を出して弾けるのを見ましたが、いつ弾けるかわからないので、ドキドキしながら観察してしまいます。この写真を撮ったときは、残念ながら飛びませんでした。
スペースの関係で、表面の浅い部分しかお伝えできないのが残念ですが、もっと詳しく知りたい方はぜひクレストのツアーにご参加くださいね。
どうやって植物は二酸化炭素を取り込むの?イチゴって甘いところは果実じゃないの?!などなど・・・
植物の不思議は本当に面白いですよ~!