空いろいろ 続きの続き

カテゴリー: 雑感いろいろ | 投稿日: 2006.12.2

今日は平均距離38万km彼方のお月さんです。
4日の午後2時半ごろに満月を迎えるハワイのお月さん。
今回の満月は、日没の8分前に出てきます。
東京では5日が満月で日没の9分前に出てきますよ。
月は毎日満ち欠けをして、表情を変える面白い天体です。
全天で最も日々の変化が大きい天体です。
今回は、新月から3日目の月齢3日の月の写真です。
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(写真をクリックすると少しだけ大きくなりますよ)
左は、露出を明るいところに合わせたので、クレーターが見えています。
この姿が、多くの人が想像する三日月ではないでしょうか。
でも、実際に人の目には、明るいところは白く輝き、見えないはずの夜の部分がはっきり見えます。
ほぼ、中央の写真のように見えます。
月の夜の部分に遊びに行ったとすると、真っ黒な夜空には、青い地球がほんのわずか欠けた状態で輝いています。
地球でも、満月の夜が明るく照らされるように、月の夜も地球に照らされ明るいことでしょう。
月から見る地球はめちゃめちゃ美しいでしょうね。
想像してみてください、地球は直径が月の3.7倍ぐらいありますので、漆黒の空に青い大きな地球が見えるんですよ!
でも、青い地球の表面の反射率は、色白の月より低いので、大きさの割には明るくないかもしれませんね。
この月の夜が見える現象を“地球照”といいます。
地球照が良く見える月は、日没後の西の空に低めに出るので、西の空が開けている場所で観ると良いですよ。
ちゃんとウサギの模様も見えますよ。
左の写真は、天体望遠鏡にカメラを付けて撮りました。
月のクレーターのある白い部分は高地で斜長岩、暗い海の部分はハワイのような玄武岩の溶岩です。
月は常に同じ面を地球に向けていますが、地球側だけが大噴火を起こし、低地が溶岩で埋まり、海と呼ばれるところができました。
地球側の地殻の厚みは平均60kmなのに対し、裏側は150kmもあります。分厚い裏側の地殻を破ることはできず、地球側の薄い地殻を破り噴火したようです。地球と比べても分厚いですね。
月が完成した頃は、地球と月は非常に接近していて、その重力で月の重心が地球側に偏ったと考えられています。
マグマオーシャン時代の月では、軽い物質が表面に浮き出て、裏側に厚く固まり、地球側に重たい核やマントルが偏ったようです。
こんな月を毎日望遠鏡で観察すると、様々な地形を発見できますよ。
クレーター内の山、多重クレーター、長い長い断崖絶壁など。
20倍程度のフィールドスコープでもクレーターが見えます。
安い望遠鏡でも楽しめますし、街の明かりがあっても大丈夫なので、都会の人も楽しめる数少ない天体のひとつです。
ちなみに、満月は正面から光が当たるので、影が出ませんので地形がわかりにくいので、望遠鏡で眺めるのは欠けているときが楽しいです。
満月は双眼鏡で、ウサギの模様を眺めるのが良いと思います。
日本では、満月が12月5日で、地球照が見やすい日は12月22日~24日ごろです。地球照は週末にあたるので、休みの日にお月見してみてはいかがですか?
イブにカップルでお月見も良いかも♪
お月さんの詳しい話が聞きたい方は、ツアーの帰りに質問してください(笑)
最後に、11月30日の月明かりに照らし出された幻想的な雲の写真です。
DSC_0865.jpg
(写真をクリックすると大きくなりますよ)
Aloha~!  和田タイチョー