キラウエア最新情報6/20

カテゴリー: 溶岩と星のツアー | 投稿日: 2007.6.22

ハワイ時間6月17日未明より、キラウエア火山国立公園内のチェーン・オブ・クレータズ・ロードの途中を震源として火山性の群発地震が発生しております。これは、新たな噴火活動が開始する兆候ととらえられており、6月19日(ハワイ時間)には、チェーン・オブ・クレータズ・ロードに隣接するPauahiクレータの東側、約5~6Km地点に新たな溶岩の流出が発見されております。
昨日6/20(ハワイ時間)のキラウエアの状況は以下の通りです。
道路の状況ですが、チェーンオブクレーターズロードは、閉鎖されたまま、また新たに、クレーターリムドライブのジャーガーミュージアムとチェーンオブクレーターズロードの間の火口を横切る区間が閉鎖されています。これは、キラウエア火口から出ている硫黄を含むガスの濃度が高くなったなったための処置です。
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今回の一連の変化に関してキラウエアのビジターセンターに説明がありましたので、パネルの写真を使って間単にご紹介します。
・これまで
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・現在
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上の写真は、これまでのキラウエア付近の断面図、下の写真が現在のキラウエアの断面図です。
これまでは、キラウエア火口の真下にある溶岩溜まりから、地下の裂け目を溶岩が通り、プウウ・オオ火口で一旦地上に湧き出し、地表を伝わって溶岩が海に流れ込むという状態でした。
それが、下の写真にあるとおり、キラウエア火口の下にある溶岩溜まりから、地下にこれまでとは別の溶岩の通り道ができたようです。この通り道ができるときに、地下の岩石を押し広げて、これまでプウウ・オオ火口に溶岩を供給していた通路が壊れてしまい、通り道を塞がれた溶岩が、進みやすい地表に向かって上ってきたようです。
なお、今回の火山性の群発地震は、溶岩が地下の岩石を押し広げて進むときに発生しているとのことです。
昨日のキラウエア火口の周辺は、ひょっとしたら噴火の模様が目撃できるのではと期待持って集まった人々でいつにもましてにぎわっていました。左の写真は地震計の様子、右の写真は見学者の様子です。
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下の写真の左側は、いつも親しくして頂いている、国立公園のレンジャーの方と偶然お会いし、お話を伺っている和田タイチョー。「あの辺りに煙がみえるだろ。」、「どこ、どこ、どこ~。」って感じの会話です。右の写真は、新しく溶岩が出てきた辺りから漂う煙の写真。雲と地表の間になんとなくグレーっぽい煙がたなびいているのが分かるかな?
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